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日本マジック界の底上げと、マジックの文化土壌の実現を。

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こんにちは、滝沢です。

「ドキュメンタリーだね。上質のドキュメンタリーを観ることだ」
マイケル・ウェバー…『面白いマジックを演じるために、マジック以外で役に立つことは?』の質問に対する答え。

以前、セオリー11のポッドキャストで上記のようなインタビューを聞いたことがあります。パフォーマーとしての感性を磨くためには、マジックをしているだけではダメで、その他の芸能・芸術・文化に対する造詣を深める必要がある、という文脈だったと記憶しています。今回、それを実証するようなドキュメンタリー映画を観てしまいました。
 


「フェルメールの謎 ~ティムの名画再現プロジェクト~」
監督:テラー
制作:ペン・ジレット

 

監督のテラーと制作のペン・ジレットとは、もちろん、あのペン&テラーです。
ペン&テラーと言えばマジシャンの中では知らない人はいない、TVやラスベガスで活躍中のマジック・デュオ。抱腹絶倒のトークとそこまでやるのか!?という過激な演出、一流のマジシャンをも煙に巻いてしまう不思議さがすべてハイレベルで備わっている、間違いなく現代最高のマジシャンたちです。

そんな彼らがドキュメンタリー映画の題材として選んだのが、真珠の首飾りの少女などで有名な画家ヨハネス・フェルメール。なぜペン&テラーが芸風に似合わないこんなテーマを?といぶかしみながら観始めたのですが…これが面白い!

フェルメールがカメラ・オブスキュラと言われる「暗室カメラ」を使用して絵を描いていたという説は以前からありましたが、あるときCG制作会社社長のティムは、それではあの写真のような色合いを描くことは不可能だということに気付きます。それでは一体どのような方法で…と考え、ティムは一つの仮説にたどり着きます。その実現性を検証するために、油絵を描いたこともないティムがその仮説にのっとり自らフェルメールの絵を再現する、その過程を納めたドキュメンタリーです。

様々な発見がされていく過程は、上質のミステリーを観ているかのようにワクワクし、まったく飽きさせません。検証の過程で一度この方法では実現不可能なことが分かるのですが、それがあるきっかけで可能になる過程や、おそらく今回初の発見となる、フェルメールのあるミスを発見する場面などは鳥肌が立ちます。鑑賞中に何度も声をあげてしまった久しぶりの映画となりました。

一流のパフォーマーであるペン&テラーがなぜこの題材に興味を持ったのかが分かりますし、またなぜ彼らが一流なのか、その答えも垣間見られるかも知れません(ペン&テラーもちょっとだけ出演しています)。

この映画、DVDなどの発売は2014年11月現在ないようで、様々な映像サイトで配信されています(僕は iTunes で観ました)。トレーラーは Youtube にも上がっていないのですが、こちらのページで日本語字幕付きで観られます。本編も視聴できます。お勧めです。