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日本マジック界の底上げと、マジックの文化土壌の実現を。

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私は1999年の後半から半年間、アメリカのワシントンDCで生活していました。あまり外へ出歩いて遊ぶのは苦手だったので、夕方からは大体ずっと家に帰って本を読んだり映画を見たりという生活。この時期は本当にたくさんの映像を見ていました。映画はもちろん、TVドラマ、知り合いから頂いたデビッド・カッパーフィールドの全TVスペシャル、毎週1つは放送されていたマジック関係の番組の録画、フロリダで知ったシルク・ド・ソレイユのビデオ、ロード・オブ・ザ・ダンスのビデオ…。当時DVDは普及前で、すべてビデオです。時間だけはあったので、これらを繰り返し何度も何度も見ていました。

意外にマジックのレクチャービデオの数はありません。理由は…単にお金が無かったから。日本からビデオを持って行ったわけでもなく、見ていた映像はすべて現地調達したものばかりだったので、見たければ買うしかなかったのです。

ただ、数は少ないですが回数は何度も何度も見たレクチャービデオが2つあります。それがダローの「アンビシャス・カード」とビル・マローンの「サム・ザ・ベルホップ」でした。寂しいサイフの中身と相談して、厳選して買ったビデオでした。

当時はビル・マローンの名前も知らず、なぜ数あるタイトルの中から「サム・ザ・ベルホップ」を選んだかは覚えていません。今は閉店してしまった「アルズ・マジックショップ」というショップに入り浸っていましたが、そこの店員さんに勧められたのか、ジャケットの文言に惹かれたのか…。いずれにしてもこれは大当たりでした。2014年の現在、マジシャンのKilaさんがこの手順をよくTVで「バーテンダーのイサム」としてご自身の工夫を加えて演じられているので、ご存じの方もいらっしゃるかも知れません。

「タネは1つだけ、あとはその応用と演出でここまでカードマジックを膨らませられるのか」という驚きがありました。それまで見たことのなかったカード当てなどとは全く違う現象、物語自体の面白さ、テンポ良く軽妙にすすむ演技、最後の1枚までカードをきっちり使い切る爽快感。このビデオに収録されているマジックは表題作がメインであとは短いおまけマジックが1つか2つ。マジックの数は少ないですが、そんなことが全く気にならない新鮮な驚きでいっぱいでした。

ちなみにベル・ホップとはホテルやクラブにいるベルボーイ(ドアマン)のことで、荷物を運んだり案内をしてくれる人のこと。こんな人です。

いま販売されているDVDを見ると、テクニックと現象が強調されているものが多いように感じます。それもマジックにとって欠かせない要素ですが、「サム・ザ・ベルホップ」のように演技のコンセプトと演出が際だっている面白さもまた良いものです。そうした内容を日本語で紹介することには価値がある、と思い翻訳を決定しました。

さて、今週のPickupということで7月18日(金)まで特別価格で提供させて頂きます。『サム・ザ・ベルホップ』はこの表題DVDの他に『オン・ザ・ルース 第1巻』の中にも収録されており、今回はこの2タイトルとなります。



サム・ザ・ベルホップ


 『オン・ザ・ルース 第1巻