アルマンド・ルセロというマジシャン

徹底した秘密主義で知られ、一般メディアに自身の演技をほとんど発信しないアルマンド・ルセロ。しかしアンダーグラウンドでその凄さは広がり、過去にFISMなどで行われたワークショップはあっという間に完売。私（滝沢）もその場にいましたが、なみいるマジシャンたちが一斉に発した感嘆の声は忘れられません。

彼のマジックは、なんというか異次元の不思議さがあります。
使うものがレギュラーのカードやコインでも、本当にありえない現象を起こしてしまう。これは単にテクニシャンだから、というわけではありません。

まず彼はマジックがどういうものであるべきか、という問いに確固たる持論を持っています。そのうえで、それを実現すべく一つ一つの動作に理由をつける。そのすべてが有機的に所作に結びつけているがゆえの強烈な不思議さなのです。

ペーパーカット・プロジェクトは、彼のマジックの解説を通してその哲学や理論を身につけることを目的に構成されました。全４巻シリーズ、まずは第１巻目をお届けします。アルマンド・ルセロのマジック、テクニック、哲学を存分にお楽しみ下さい！