真剣にマジックの道を追求したいと願う方たちへ
アルマンド・ルセロというマジシャン
徹底した秘密主義で知られ、一般メディアに自身の演技をほとんど発信しないアルマンド・ルセロ。しかしアンダーグラウンドでその凄さは広がり、過去にFISMなどで行われたワークショップはあっという間に完売。私(滝沢)もその場にいましたが、なみいるマジシャンたちが一斉に発した感嘆の声は忘れられません。
彼のマジックは、なんというか異次元の不思議さがあります。
使うものがレギュラーのカードやコインでも、本当にありえない現象を起こしてしまう。これは単にテクニシャンだから、というわけではありません。
まず彼はマジックがどういうものであるべきか、という問いに確固たる持論を持っています。そのうえで、それを実現すべく一つ一つの動作に理由をつける。そのすべてが有機的に所作に結びつけているがゆえの強烈な不思議さなのです。
学ぶと、変わること
同じ技法を使っても、観客の反応の“深さ”が変わります。「うまいね」ではなく「今、何が起きたの…?」と、言葉が出てこなくなる沈黙。
また、自分のレパートリーを見直したときに「この動きには理由がない」と気づけるようになります。ひとつずつ理由を足して最適化していくごとに、手順そのものが不思議になっていく。この視点は、ペーパーカットのみならずあなたの全レパートリーに効いてきます。
技法を「隠すための動き」から、「不思議さを生むための動き」へ。同じ手が、別の道具に変わります。
こんな方に向いたコンテンツです
- 現象の裏にある「なぜこの動きなのか」を知りたい方
- 自分のクロースアップの演技を、一段上の完成度に持っていきたいと真剣に考えている方
- 詩的な雰囲気でカードマジックを演じたい方
こんな方には向かないコンテンツです
- すぐに使える「一発ネタ」だけを探している方
- 技法の手順さえ分かれば十分で、理屈や考え方には興味がない方
- カードマジックの基本的な操作に、まだ慣れていない方
このコンテンツは、ルセロの「考え方」に時間をかけて付き合うものです。手っ取り早さを求める方には、正直、遠回りに感じられると思います。
知っておいた方が良い前提
内容は、すべてクロースアップのカードマジックです。
対象は、どちらかというと中級以上。ある程度の手順がこなせる方なら、挑戦していけるでしょう。
購入前の不安に、正直にお答えします
難しすぎませんか?
手順の難易度そのものより、「考え方を理解して自分に落とし込む」ことが本題です。基礎の技法から丁寧に解説されているので、いきなり超絶技巧を求められることはありません。ただし、じっくり取り組むコンテンツであることは、先にお伝えしておきます。
特殊な道具が必要ですか?
必要ありません。レギュラーデックで演じられます。ルセロの凄みは、まさに「普通のカードで、ありえないことを起こす」点にあります。
すでにルセロの他の作品や、似た教材を持っていても役に立ちますか?
このペーパーカットは、彼がワークショップ(コイン・メナジェリーなど)で教えている内容とは重複しません。ただし、その根っこにある哲学や演出の考え方は一貫しています。「考え方」を軸に学べるので、技法の重複を心配する必要はありません。
実演で本当に使えますか?
収録されているのは、実際の演技のために作られたルーティンです。ルセロ自身が、現場での使い方まで含めて語っています。
スクリプト・マヌーヴァが日本語版を出した理由
私は、あの日、FISMの会場で聞いたマジシャンたちのどよめきをずっと引きずっていました。
「あれを、日本のマジシャンにもきちんと届けたい」
秘密主義のルセロが、初めて自分の思考を公開した第1弾です。しかも、単なるトリック集ではなく、彼の頭の中の「組み立て方」まで語られている。こんな機会は、そうそうありません。
だから、字幕を付けてでも日本語で出す価値があると判断しました。
このコンテンツは、すぐに驚きを一発かませるための道具ではありません。あなたの手の中の一枚一枚に、「なぜこの動きなのか」という理由を宿していくための、地図のようなものです。
そして一度この視点を手に入れると、もう元には戻れません。自分の古いレパートリーを見ても、「ここには理由がない」と分かってしまうからです。
35年間、限られた人にしか開かれてこなかった扉です。その先を見る第一歩を、あなたの手で開いてみてください。
アルマンド・ルセロのマジック、テクニック、哲学を存分にお楽しみ下さい!






レビュー
レビューはまだありません。