イギリスからの超新星!単純で強烈に不思議なカード・マジック作品集!
どこかで見た、しかし説明のつかない現象
日本ではまったく無名の、イギリスの若手マジシャン、ジョセフ・バリー。
制作元のアラカザン・マジックは、無名の彼の演技を見たときにすぐDVDのリリースを決定したと言います。実際、2013年にリリースされた作品は海外でかなり話題になりました。なぜならジョセフ・バリーの作品は「シンプルでダイレクトな現象」を引き起こしながら、どれも「やり方がまったく分からない」からです!それだけでなく、どれも「レギュラーのみ」で実現させています。デモ動画に実演がありますので、ごらん下さい。
既存の知識はまだ進化してゆく
ここには12個のマジックといくつかの技法が収録されていますが、すべてが同様なテイストでこのレベル。マジシャンが見てまったく分からないほどの不思議さですが、それでいてほとんどすべてが予想外に単純でプリミティブな解決法なのです。いったいどうすればできるのかと思って解説を見ると、手法は例えばセルフ・ワーキングや巧妙なピークだった…など。ダイレクトで強烈な現象とシンプルな解決法の組み合わせは、マジシャンの知的好奇心を十分満足させてくれ、ご自分の演技の可能性を感じさせてくれるでしょう。
また彼の演技はとてもカジュアルであり、何気ない動きの中に秘密の動作を溶け込ませることが特徴です。これは例えばダニ・ダオルティスやレナート・グリーンの出す不思議さに似ています。何気ない動きだから見られたくない動作が記憶に残らない。しかし、だからとって彼にしか実現できないマジックなわけでもありません。マジックの手法自体はしっかりしたものなので、練習すれば誰もが演じることができます。
今まで見た中で最良のカードマジックの一つだ。完璧な不思議さは我々を唖然とさせ、インスピレーションをもたらしてくれる
ダニエル・マディソン
アラカザンのドアを誰かがくぐってくるとき、その人に特別なものを感じることが時々あります。ジョーが最初にマジックを見せてくれたとき、私は完全に引っかかったのです!彼のマジックはとてつもなく不思議で、演出も面白く、何よりも良いことに普通の人間にも達成可能なものなのです。私は、ジョセフ・バリーの素晴らしいマジックを紹介できることを誇りに思います
ピーター・ナルディ
ジョセフ・バリーはカードの世界において、興奮をもたらす新たなる才能の持ち主だ。一般の人たちにどう見えるか考え抜いたうえで独自の技法と大胆な手法を組み合わせている。実際に見てみるまではこれがどれほどのものか、分からないだろう。そして、見ると騙されるのだ
ジャスティン・ハイアム
私はコンベンションでジョセフ・バリーと出会い、そのカードマジックに度肝を抜かれた。彼のマジックはダイレクトでシンプルで、明快だ。毎週ごとに他のマジシャンたちにジョーを紹介しては、彼らが何度も何度も引っかけられる様子を見るのが私の楽しみだった。彼の、タネが追え無いどころか怪しい点すらまったくない演技は、あのアードネスでさえも誇りに思わせるだろう
クエンティン・レイノルズ
このコンテンツで学べること
レギュラーデックだけで、マジシャンが見ても分からないカードマジックが12個、レパートリーに入ります。ギミックもデックの入れ替えも要りません。
もうひとつ、臨機応変な対応を手順に組み入れることで不思議を作る、という考え方も身につきます。
手を速く動かす代わりに、途中で何かを確認する。カードの並び、観客の動きに合わせてわずかに路線を変更する。疑い用のない状況を作るため、臨機応変に対応してフェアに見える手続きを積み重ねます。
手順の解説とは別に、この部分を学べるのがこのコンテンツの隠れた収穫です。
こんな方に向いています
- タネが分からないマジックを、マジシャン仲間に見せて驚かせたい方
- レギュラーデックだけで演じられるレパートリーを増やしたい方
- 難しい技法の練習に時間を割けないが、演技の質は落としたくない方
- カード当ての「当て方」ではなく、「不思議に見せる構造」を学びたい方
- サイコロジカルなアプローチに興味はあるが、使いこなせていない方
こんな方には向きません
- カラーチェンジやビジュアルな変化を求めている方。本作にそういう作品はほとんどありません。マジシャンが見ても不思議なカード当てが中心です。
- 100パーセント確実に成立する手法しか使いたくない方。サイコロジカル・フォースやクラシック・フォースなど、確率に依存する手法を数多く使います。失敗時のリカバリーも解説されていますが、そもそも「外れる可能性がある手法」に抵抗がある方には向きません。
- 完全な初心者の方。技法自体は易しいですが、観客への指示出しや場のコントロールが求められます。カードマジックを人前で演じた経験がある方向けです。
知っておいた方が良いこと
必要な技術レベルは、中級者以上です。クエンティン・レイノルズは「技術的には易しいが、観客のマネジメント能力と自信のある演者を要求する。中級者の上の部類の人向け」と評しています。
前提として押さえておきたいのはサイコロジカル・フォースへの理解です。
これは本作の背骨にあたる技法で、ジョセフ独自の「サイコロジカル・スプレッド・フォース」も解説されています。確実性は100パーセントではありませんが、その分アウトの処理も丁寧に説明されています。
ジョセフ・バリーについて
イギリスのマジシャン。本作がリリースされた2013年当時、日本ではまったく無名でした。
演技スタイルは、静かで控えめ。よくダニ・ダオルティスと比較されますが、性格は正反対です。ダニが外向的で押しが強いのに対し、ジョーは物静かで気取らない。それでいて、どちらも自分の個性を最大限に使い切っています。使う手法が似ているぶん、両者を見比べると、同じ道具で正反対のスタイルが作れることが分かります。
購入前の不安に、お答えします
難しすぎませんか?
収録作品の8割ほどは、不器用な方でも手を動かせる範囲です。セルフワーキングに近い構造のものも複数あります。ただし、易しいのは指の動きの話であり、その代わり観客に指示を出し、場をコントロールする部分は練習が必要です。逆に言えば、指の練習に何ヶ月もかける必要がない、ということでもあります。
特殊な道具は必要ですか?
不要です。全作品、レギュラーデックのみで演じられます。一作品のみメモライズド・デックを使いますが、これも普通のデックを並べ替えるだけです。ギミックカードもギャフも使用しません。
すでに似たコンテンツを持っていても役に立ちますか?
ダニ・ダオルティスの作品をお持ちの方は、方法論に重なりを感じる部分があると思います。ただ、そこを比較して学ぶこと自体に価値があります。似た手法を、対照的な二人がどう演じるか。両方を研究することで、自分に合ったリズムを見つけることができるでしょう。
トライアンフやホフジンザー・プロブレムをすでにレパートリーにお持ちの方も、本作の解決法は一見の価値があります。彼のホフジンザー・プロブレムは「改案の中でもかなり打点が高い」と評価されており、エースの示し方に工夫があるため、入れ替わりの瞬間が際立ちます。
実演で本当に使えますか?
使えます。観客がシャッフルしたデックからそのまま始められる作品が多く、机がなくても成立するものもあります。
スクリプト・マヌーヴァがこれを選んだ理由
日本のマジック市場には、技法の解説は豊富にあります。難しい技法を丁寧に解説したコンテンツも、たくさんあります。
足りないのは、「技法を使わずに不思議を作る」という発想のほうです。
エルムズレイ・カウントが登場して以降、カードマジックには技法と手順を足し算する流れが続いてきました。その結果、一般の人が「何が起きたか説明できない」ほど複雑化した手順も増えています。
本作は、その対極にあります。明快で直接的な現象。驚きのあるクライマックス。そしていちばん大事なのは、マジシャンが何もしていないように見えることです。不思議が、ただ起きる。
古典的な考え方を、現代の若いマジシャンが、現代の心理的手法で再構築している。ここに私たちは価値を感じました。翻訳して日本のマジシャンに届ける意味がある、と判断した理由です。
最後に
このコンテンツを見た方が口を揃えて言うのは、「タネが分からなかった」だけではありません。「タネが分かってからも、まだすごいと思った」です。
技法の練習に時間を注ぐより、考え方を一つ手に入れたほうが、演技は変わります。この作品集は、その考え方をまるごと渡してくれます。
無名の若者だったジョセフ・バリーが、サイモン・アロンソンやダニエル・マディソンを騙して回った方法を、そのまま持ち帰ってください。






Noob –
不思議さでいえばかなりの良作です。原理も意外とクラシックで直接的な一方で非常にカジュアルにできるので、かえってバレにくいと言えます。
強いて言えばどの作品もシンプルな不思議さがウリなので、あまりプレゼンテーションをはさむ余地がないのが欠点と言えば欠点ですが、「へっ?」というリアクションが欲しいならドンピシャのDVDと言えるでしょう。
シギ –
話題のインスクリュータブルレッド。あまり難しいテクニックを用いずかつ一般の方にもマニアの方にも通用する手順。不思議度は本当に抜群ですね、彼の方法論はとても参考になります。オススメの一枚
yuki –
すごい不思議でした。最初から最後まで全くタネが分かりませんでしたが、解説を聞くと特に難しいことはしていませんでした(難しいやつも少しあります)。中級者以上の方なら練習すればすぐに習得できると思います。マジシャンを騙したい方は是非!
ヒロキ –
凄いです。ただその一言です。
最初の演技はレインマンでしたが、これは本当に驚きました。観客が枚数を数え始めたとき、「ほんまか?!」って叫んでしまいました。
しかしこれも、解説を聞くと特に難しい技法もなくすぐにできるようになります。
シンプルでクレバーに解決されたマジックにただただ感心させられた2時間でした。
これから練習に励もうと思います。